ツメタガイ- タマガイ科 -

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ツメタガイ写真1
分布
ツメタガイは国内では北海道南部よりも南の地域に広く分布しています。
珍しさ
★★★☆☆
ツメタガイ写真2
その他の名称
ツメタ貝、砑螺貝、津免多貝
英名:[Bladder Moon shell]
学名:[Glossaulax didyma]
大きさ
殻長:約70mm
特徴
ツメタガイは潮間帯から水深30m程度までの海底の砂地または砂泥地に住む貝で、他の貝を抱き込んで歯舌(しぜつ)と呼ばれるワザビおろしのような歯と酸の両方を使いながら、貝殻に穴をあけていき捕食するという珍しい特徴を持ちます。
ツメタガイは基本的に砂の中に潜って生活する貝で、貝殻の幅の倍以上はあろうかという広くて大きな足でダイナミックに進みます。

ツメタガイの貝殻の形は饅頭型で表面の色は淡い茶褐色、底面は白っぽい色をしていて、貝殻全体に美しい光沢が見られます。また、蓋の部分は角質になっています。

前述の通り、ツメタガイは肉食性で餌は貝であり、主にサクラガイやアサリなどの二枚貝を食べています。もし、砂浜などで2~3mm位の穴が開いている貝殻を見つけた場合は、このツメタガイに食べられた後の貝である事が殆どだと言われています。

尚、ツメタガイは丸く固めた泥の中に卵を産み、その固めた泥の形が伏せた茶碗によく似ている事から通称、「砂茶碗」と呼ばれています。
この砂茶碗は春先の浜辺にうちあげられていることがある為、稀に出会う事があります。